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最新記事【2007年06月02日】

※ロボット技術の第一人者古田貴之さんと、
 高樹千佳子さんの対談が面白かったので掲載しています。
 (日本経済新聞2007/5/31の記事より)

古田貴之さんが語るロボット社会(その1)

古田貴之さんが語るロボット社会(その2)

■高樹:

それほどまでに古田先生を駆り立てる、
ロボット作りの楽しさとは?


■古田:

ズバリ、「夢をかたちにできること」です。

もしかしたら、
自分が未来の社会の一端を担う技術の
生みの親になれるということはスゴイことですよ。

だから、子供たちを前にして
「君たち、のび太君になっちゃダメだよ」
とよく言っています。

「あんなものがあったら、いいなぁ」と思ったら、
「ドラえもん、出してよ」ではなく、
「じゃあ自分で作っちゃおう」でないとね。

高樹さんは、理系出身ですよね。


■高樹:

はい。

もともと答えがひとつで、
スパッとすっきり出る数学や物理、
化学など理系科目が好きだったので、
迷わず理系に進みました。

でも、理系の勉強って、
実際にどう役に立つのかが
具体的に見えてこないと言う人は多いですよね。

そのあたりが最近話題になることの多い
「理系離れ」の一因ではないでしょうか。


■古田:

確かにそういう面はありますね。

もうひとつ言えるのは、
理系離れは大人が招いているのではないかと。

ものづくりの楽しさというのは本来、
失敗、成功の繰り返しにあります。

しかし、今の大人は子供に失敗させません。

子供たちにリアルなものに触れる機会を与え、
失敗を恐れず物事に挑戦する勇気を持ってもらいたい。

そうした思いから、
子供たち自身の手でロボットを解体させる
「解体ライブ」を全国各地で行っています。


■高樹:

子供たちも喜ぶでしょうね。

そういう機械があれば、
理系離れも無くなっていくと思います。

私自身もきょう古田先生のお話をお聞きしたり、
ロボットを解体したりして、
電子部品がいかに社会を支えているかを実感できました。

ありがとうございます。


■古田:

日本の基幹産業のひとつである電子部品業界には、
もっともっと頑張ってもらいたい。

われわれ「ロボット屋」も電子部品の
軽薄短小化の恩恵を受けていますから。(笑)

優れた電子部品があるからこそ、
ロボット社会を切り開くトップランナーとなりうると思います。


(企画・制作 日本経済新聞社広告局)

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※ロボット技術の第一人者古田貴之さんと、
 高樹千佳子さんの対談が面白かったので掲載しています。
 (日本経済新聞2007/5/31の記事より)


■高樹:

そうした電子部品を使って、
人型ロボット「morph3」などを作っていらっしゃるんですよね。

人型ロボットが実際に世の中で活躍する日は、
かなり先の話でしょうか。


■古田:

いいえ、遠い将来ではありませんよ。

現にロボットの要素技術である運動制御、
人工知能、画像処理はそれぞれ " ばら売り ”されて、
すでにさまざまな商品に入り込んでいます。

例えば、クルマの縦列駐車を助けてくれる機能や、
人のいる場所だけを効率的に冷やすエアコンの機能などは
ロボット技術の応用です。

では、そろそろmoroh3を分解してみましょうか。

morph3を分解↓
morph3.jpg

■高樹:

えっ、大丈夫ですか~?


■古田:

morph3は14個のMPU(超小型演算処理装置)と、
133個のセンサー、30個のモーターでできています。

センサーが感じ取った情報を、
13個の小さなMPUと1個の大きなMPUで処理し、
モーターで手足を稼動させる仕組みです。


■高樹:

ところで、古田先生がロボット研究を
始められたきっかけは何ですか?


■古田:

それはやっぱり「鉄腕アトム」です。

3歳のときにテレビを見て、
「鉄腕アトム」に出てくる天馬博士にあこがれました。

お茶の水博士のほうが有名ですが、
アトムを作ったわけではありませんからね。


■高樹:

3歳のときから、ロボット一筋ですか。
すごいですね。


■古田:

実は、もうひとつ理由があります。

14歳のときに下半身マヒになって、医者から
「あなたは一生車いすの生活だろう」と言われました。

しばらくは落ち込みましたが、
ロボット研究は車いすでもできる、
ロボット技術で不便な車いすを変えるぞと決意したんです。

以来、機械と電気とコンピューターを
一生懸命勉強したり、秋葉原に電子部品を探しに行ったりしました。

大学入学後は本格的にロボット研究に取り組み、
今は「次世代ロボット共通基盤開発プロジェクト」で、
将来クルマや福祉ロボットなどに使える
共通規格づくりを一生懸命やっています。


■高樹:

それほどまでに古田先生を駆り立てる、
ロボット作りの楽しさとは?

>>続く

古田貴之さんが語るロボット社会(その3)


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※ロボット技術の第一人者古田貴之さんと、
 高樹千佳子さんの対談が面白かったので掲載します。
 (日本経済新聞2007/5/31の記事より)


■古田:

電子機器のカバーを開けて、
中を見たことがありますか?

プリント基板の上にゲジゲジ虫のような
電子部品や半導体がぎっしり詰まって、
それぞれをつなぐ電子回路がトコロ狭しと走っています。

例えば、電気を蓄えるコンデンサーや、
電流を制限する抵抗器などの部品は、
携帯電話だと300個ほど、大型テレビだと
1000個以上も搭載されているんです。


■高樹:

雑誌か何かで見たことはありますが、
現物を見たことはありません。

ゴマ粒ほどの大きさの部品それぞれに役割が
あるんですよね。

すごいミクロの世界。

携帯電話やデジタルカメラはどんどん
性能が良くなっているのに、
逆に軽くて薄くなっています。

あれって、どうしてですか?


■古田:

それはまさに日本の電子部品メーカーの
たゆまぬ技術開発の賜物(たまもの)ですよ。

最新のコンデンサーはわずか0.4x0.2ミリという小ささです。

ものすごいスピードで一個一個の部品が小さくなっていて、
しかもそれらを平面的に配置するのではなく、
立体的に積み重ねて1つの機能を持つモジュール部品として
生産しています。

携帯電話だって当初は大きな箱状だったのが、
今では片手にすっぽり収まるほどです。


■高樹:

隔世の感がありますね。(笑)

しかも、大きさだけでなく、高機能化も目覚しい。

最近では、携帯電話付属のカメラですら
小型のデジタルカメラ並みの画像です。

技術進化のスピードには
本当に驚かされます。


■古田:

日本はモノを小さくする技術が得意なんです。

部品が小さくなれば、製品本体の大きさも小さくなるし、
新たな機能を付加することも可能になるので、
良いことづくしといえます。


■高樹:

そうした電子部品を使って、
人型ロボット「morph3」などを作っていらっしゃるんですよね。

morph3
morph3.jpg

人型ロボットが実際に世の中で活躍する日は、
かなり先の話でしょうか。

>>続く。

古田貴之さんが語るロボット社会(その2)


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